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老人痴呆症 その3

今回は実際の服用例をお話しましょう
まず、物忘れが激しく、情動障害があり、便秘がひどいという西条町の72歳の女性のケース。
がっちりした体格で胃腸も丈夫ですが、下腹に圧迫感があるといいます。
これは,血流が悪く下腹部に停滞(お血)し、上部(胸から上)に突き上がって精神状態が不安定になり、また、脳内の血流も悪くなっているようです。

このような人には駆?血薬と呼ばれる「桃核承気湯(とうかくじょうきとう)」「桂枝茯苓丸(けいしぶりょうがん)」の服用を勧めています。
この女性には前者の漢方薬を服用してもらいました。
便秘も良くなり,気血の調和がとれて、半年後にはひどかった物忘れが服用当初に比べ、随分良くなったそうです。

次に動脈硬化があり、高血圧で物忘れがひどく、尿失禁が時折あるという竹原市の男性のケース。
高血圧のためか、ややのぼせ気味でイライラしやすいようですが、元来は虚弱タイプの人でしょう。肝・心の血気のバランスが悪く、目と頭に血流が促進されて、その諸症状が見受けられます。
この人には「釣藤散加黄蓮(ちょうとうさんかおうれん)」を服用してもらいました。
半年間は変化がありませんでしたが、血圧が下降し始めると同時に、尿失禁も回数が減り始めたといいます。現在も服用していますが、痴呆症という病名はいらないようです。

最後に胃腸が弱く、活気がない、言語障害と記憶が時折なくなるという高屋町の67歳の男性のケース。
この人には高麗人参を長期間服用してもらいました。
免疫力の活性と血流促進作用が働いたのでしょう。
半年ほどの服用で良くなったそうです。